訪問看護のススメ~訪問看護師ミホのブログ~

日々の訪問看護を通じて感じたことを皆さんに発信していきたいと思います♪

浮腫に対するトリートメントを行う時の適切な時間はどれぐらい?

こんにちは!

 

先日、精油を使った浮腫みのケアについて書きました。






今日は、病気を持つ方へ、精油を使ってトリートメントを行う際の注意点について、少し書いてみたいと思います。

 

(※トリートメントとはマッサージのことです。精油を使う場合、トリートメントと表現されることが多いので、こちらではトリートメントと表現しています。)

一般の元気な方へのアロマセラピートリートメントは60~90分のメニューが一般的です。(中には20~30分程度の短時間のメニューもありますが…)

浮腫みがある患者さまを目の前にして

「少しでも足(もしくは腕)を細くしてあげたい!」

と時間の許す限り、一生懸命トリートメントをしたいと思われる方もきっと多いはず。

でも、病気を持っている患者さん

特に私たちが関わることの多い

もう積極的な治療方法がないという状態のがんの患者さんは特に注意が必要です。

アロマトリートメントはとても心地よいのですが

リンパ液の流れとともに、全身の血液循環を非常に良くします。

それはとてもよいことなのですが

身体全体が弱っている状態の患者さんの血液循環が良くなりすぎると

患者さんの心臓に負担をかけてしまいます。

ベッドに座るのがやっと、一日のほとんどをベッドに寝た状態の患者さん

アロマトリートメントで血液循環をよくすることは

患者さんの心臓にとっては、走ったり飛んだりという、運動するのと同じこと。

なので、浮腫に対するトリートメント施術は片足5~10分弱で十分ではないかと考えています。

この時間であれば、施術により血液循環が促進することで、心臓に負担がかかりすぎることもなく

十分に訪問看護の時間内でも施術が可能と考えています。

今日もお読みいただき、ありがとうございました!

足の浮腫に対するアロマを使ったケア

こんにちは!

訪問看護に伺う中で、特に足の浮腫みに悩む患者さんにたくさん出会います。

今日は足の浮腫に対するアロマセラピーを使ったケアについて書いてみたいと思います。

訪問看護わたぼうしから訪問看護に伺っている患者さんの中には、いろんな病気を抱えた方がいらっしゃいますが、がんを患っておられる患者さんが比較的多いです。

がんを患う患者さんの足の浮腫みの原因は栄養状態の低下、活動量の低下など色々ありますが…

原因として最も大きく考えられることは、子宮がん、卵巣がん、また大腸がんなどの病気で下腹部のリンパ節転移があったり、手術によって鼠径(そけい)部(⬅足の付け根 のリンパ節)を切除していることで、リンパ液の流れが悪くなり、強い足の浮腫みが出現することが多いです。

こんなとき、精油を使った足のトリートメント(マッサージ)は浮腫みの改善に大変効果的であることが多いと感じています。

トリートメント自体にリンパ液の流れを改善する効果がありますが、精油を加えるとすれば、ジュニパーがよいのではないかと思っています。



ジュニパーはこんな果実。

ジンの香り付けとして知られている香りです。

ジュニパーは水分バランスを整えるので、お腹膨らみや、肥満、むくみ、動脈硬化などに効果があります。

利尿作用もあり、リンパの流れをスムーズにします。

ジュニパー精油を使った足のトリートメントで劇的に足の浮腫みが改善した患者さんから

「こんなに気持ちいいケアでこんなに足が細くなるなんて!」

と喜びの声をたくさんいただくことがあります♪

他にも浮腫の改善に効果的と思われる精油が数種類あります。

引き続き、アロマを使った浮腫のケアについて書いていけたらいいなと思っています。

今日もお読みいただき、ありがとうございました(^O^)

訪問看護で行える!アロマセラピーを使った看護ケア

みなさん、こんにちは!

今日は訪問看護で行えるアロマセラピーを使った看護ケアについてご紹介したいと思います。

患者さん宅に訪問看護に伺い、患者さんに清拭や足浴といった看護ケアを行う機会は非常に多いです。



( ↑こんなにオシャレな足浴はなかなかできませんが、イメージ画像です♪ )

先日訪問したAさん、お一人暮らしの上に、ご自宅の中も一人で動くのが難しい状態です。その日は暑かったので、Aさんは汗をかいていて、身体を拭きたいと希望されました。

そこでラベンダー精油を入れたお湯で身体を拭いて、足浴もしていただきました。
元々、香りがすごく好きなAさん、ラベンダー精油の香りを嗅ぐと『とってもいい香りね!』と素敵な笑顔を見せてくださいました。

足浴の後には『足浴ってこんなに気持ちいいのね♪』ととても喜んでくださいました(^O^)

ラベンダー精油を入れたお湯は殺菌抗菌作用があるので、お風呂に入れなくても身体を清潔に保ってくれる効果が期待できる上、身体をリラックスさせて痛みを感じにくくさせてくれる効果が期待できます。

また一方でティートリーは消臭効果があるので、お風呂に入れなくて、身体が汗臭くないか気になる…という方には、大変オススメです。

精油を入れたお湯でタオルを絞って、身体を拭くだけでも、患者さんにとてもサッパリした気分になっていただくことができます。

足浴や清拭も、たった2~3滴の精油をプラスするだけで、保清ケアとしてだけでなく、より爽快感を高め、患者さんの生きる意欲を高めるケアにもなるかもしれないと感じています。
 
ちなみに清拭を行う際にタオルを絞る洗面器に精油を加える場合は2滴、洗面器より大きめの足浴バケツに精油を加える場合は3滴が目安です。
できれば精油の原液が直接皮膚につかないように、精油を入れた後に手でお湯をよく混ぜるとよいでしょう。

お読みいただき、ありがとうございました!